「人間の権利」 ブログ版名著紹介シリーズ23
元慶応義塾大学教授の村井実博士が、非常に分かりやすく権利の概念を解説した名著として、現在も多くの
愛読者を惹きつけている。講談社より昭和39年に1刷が発刊された。村井博士はかつてNHKの「お茶の間教育学」という番組にでてその温和な風貌と分かりやすい解説で人気がありましたが、先生は広島高等師範出身の学者で、おそらくギリシャ語を自由自在に読める日本で一人の学者であったといわれています。ソクラテス研究においては世界的権威であったこともそのことを物語っています。この本は教育や法律や社会学を学ぶ人々にとっても基本的な必読書ですが、かといって、学問的に難しい用語をちりばめて書かれた書物ではありません。全くの啓蒙書でありながら本質をしっかり伝えるように平易に書かれています。ここが博士の教育者として卓越した才能であるかと思います。村井実全集も出版されています。数年前に博士は逝去されましたが、先生の教育哲学は先生が指導された「学び方」教室などを通して現場の先生に感銘と実践指針を与えました。混迷する教育現場で改めて村井博士の著作が読まれることを期待したい。
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